宇宙戦艦ヤマト3に見る組織の現実

宇宙戦艦ヤマト3

ブログを塩漬けにしていたこの7年間・・・宇宙戦艦ヤマトも見ていませんでした。懺悔。で、久し振りに見てみると、忘れていることも多く、逆に新鮮ですらありました。

先ず見たのが宇宙戦艦ヤマト3第1話なのですが、大変興味深いものでした。ご存知の通り、星間戦争の流れ弾である惑星破壊プロトンミサイルが太陽観光船を破壊しつつ太陽に突入。太陽の核融合異常増進が始まります。

ここで早速、連邦大学宇宙物理学部長のサイモン教授がその事実に気付き、連邦政府大統領に事の重要性と対策を請う為に直談判に行きますが、大統領は太陽エネルギー省観測局長の黒田博士の楽観論の方を聞き入れました。この後の展開は覚えてますが、サイモン教授は職を追われ、黒田博士はのし上がるものの、我が世の春は短かったわけです。

この様子は今の「新型コロナの地球規模での拡大」という危機にとてもタイムリーに重なります。日本に当てはめると、春節中国人カモ~ン♡と目先の小銭に走った挙句、被害額はそれの数倍、いや数百倍に膨れ上がり、黒田教授の様に頭を抱えてしまっているのですから・・・

連邦政府大統領と黒田博士を始めとする太陽エネルギー省は先の白色彗星帝国戦役の教訓を全く活かしていないと言えます。そんな中、地球防衛軍長官藤堂は白色彗星戦役の教訓を活かしている姿勢が見受けられます。

この違いは「政治屋」と現場と繋がりのある「軍令部」との差なのでしょう。勿論資質が第一ですが・・・藤堂長官は白色彗星前衛艦隊を補足した時、土方司令が取った独断を優柔不断にも事後承認を与えることが出来ませんでした。その様子は防衛軍司令本部の地球防衛軍艦隊の運用に問題ありを参照下さい。

土方司令率いる地球艦隊の激闘と土方司令の戦死を目の当たりにした教訓を藤堂長官は活かし、独断でヤマトを移住先惑星を探す特務艦に任命するのでした。結果、ヤマトはシャルバートに辿り着いた訳ですから、藤堂長官の独断は正しかったわけです。その根底にあるのは土方司令の独断行動にあるのではないかと推測します。

硬直した組織では有事には対応出来ず、責任を取る覚悟と正しい判断を追求する信念!これこそがトップに納まる者の資質であり使命だと土方司令と藤堂長官が教えてくれている宇宙戦艦ヤマト3は誠に秀逸なのであります。

番外編:衝撃の土門

ヤマト3第1話において、揚羽と土門がヤマトに配属されます。希望する戦闘班航空科に配属された揚羽とは対照的に土門は希望の戦闘班砲術科とは程遠い生活班炊事科へと配属されます。古代の一存で(笑)。土門は「あのOB野郎ぉ~!」と古代への不満を募らせます。

社会人ならば、皆この土門の気持ちは分からないでもないはずです。しかし、生活班長は皆さんご存知の森雪なのですが、土門は衝撃的なコトを口走るのでした。「女じゃないか・・・俺を女の下で働かせるのかよ!」とのたまうのでした(笑)。

23世紀初頭の日本は1周回って男尊女卑になったのでしょうか?しかし、アナライザーに「女のどこが悪いんだ!男女差別をするな!」と謝罪を求められてることから、土門の個人的信条なのでしょう。

アメブロ版でも私は土門をビッグプレイヤーとして位置付けていましたが、衝撃の土門という異名を送りたいと思う次第です(笑)。

土門の暴走は留まることを知らず、アナライザーに蹴りを入れ「ポンコツロボットめ!バラバラにしてやる!」と襲い掛かります。凄まじい激情です。

そこに古代進が現れ「このケンカ俺が買おう。」とタイマンを申し込むという驚きの提案が成されます。普通艦長にそんなコトを言われれば、恐れ入るものですが、そこは土門!何と受けて立つのでした。衝撃の土門の真骨頂と言えるでしょう。

↑指を鳴らし、古代とのタイマン勝負に意欲を見せる土門。絵が下手くそでバビル2世に見えてしまうのは愛嬌である(笑)

私は、古代が年季の違いを見せ付け、圧勝するのかと思いきや、何と互角。引き分けるのでした。恐るべき土門竜介。これからも衝撃の土門から目が離せない気分です。

古代の行為は、両親を亡くした土門を戦災孤児となった自分と重ね合わせ、特別に目を掛けてのことでした。沖田艦長にはない若い情熱を交えた古代の育成方針がよく描かれているのも興味深いです。

コメント

  1. KK より:

     今なら「土門」ではなく「ドモン」の方がアニメではスタンダードな呼称ですね。
     尤も殴り合いをしたのは「ヤマトの土門」が先ですが。

     遅ればせながら新ブログスタートおめでとうございます。
     つきましてはベムラーゼ首相のスレをよろしく。

    • batu batu より:

      >K.Kさん
      コメントありがとうございます。
      ベムラーゼも近々取り上げたいと思います。既にボラー連邦について書き上げているので、しばらくお待ち下さい。

  2. ピンクボーイ より:

    ブログ復活嬉しいです。
    相変わらずの鋭い考察ですね。

    古代と土門の喧嘩、古代が本気を出さずに引き分けてあげたということは無いですかね。

    • batu batu より:

      >ピンクボーイさん
      ありがとうございます。
      確かに古代は手加減してると思います。親のこともある上に土門にとって閑職に回した挙げ句に一方的にボコボコにしたら、目も当てられませんからね(笑)

タイトルとURLをコピーしました